「どひゃあ!」
「佐鳥、私が痛覚入れてるからって気を使わなくていいよ。ガンガン撃ち込んで」
「撃ち込ませないのは
先輩じゃないですかぁ!」
「荒れてるな」
「荒れてますね」
突如嵐山隊の作戦室の扉を叩き押し入ってきた
に気圧される形で2対2の練習試合を行っているが、実際はまたストレスを抱えた
による八つ当たりだ。
がボーダーを離れる前から何度かあったから分かる。むしろ手土産を持参する辺り進化すら感じた。
「
、佐鳥も参ったようだし、一旦休憩しよう!」
味方チームである嵐山の声に佐鳥を追い回す足を止め、はいと返事をする。佐鳥は助かったと半べそかいて座り込んだ。
「それで、一体何があったんだ?」
「…………なにもありませんよ??」
「ダウト~!」
人に指を指すなと額におしぼりが飛んで来る。さすがの命中率に佐鳥からアダッと情けない声が出たが、それには誰も触れず、何かを言いたげな
に視線が向けられた。
「こないだオレたちの間で
さんの話題が出たんですよ。古寺が閲覧ロックのかかる前に
さんと米屋先輩とのログを見たらしくて」
「あぁ、それで目立ってしまったことに落ち込んでるのか?」
「違います。確かにもう人目にはつきたくないとは思ってますけど、それよりも……」
『オレたちは風間隊の者です。』
『風間さんの下で戦えたらいいのになぁ。早く部隊作ってくださいよ』
「…………嵐山さぁん、なんか涙出てきましたぁ…」
「どうした
!?よしよし、泣きたいだけ泣いたらいいさ」
「はい、
さん。これ使ってください」
目に浮かぶ涙が溢れるか否かというタイミングで作戦室のドアがウィンと開き何者かが入ってきた。何者かというのもおかしな話で、当然この場にいない唯一の隊員、木虎なのだが、面識のない
にしてみればやはり何者か、だ。
「……私もういきますね嵐山さん綾辻ちゃん時枝佐鳥ありがとう」
「あの、貴女は……」
「失礼しました。勝手に作戦室入っちゃって」
透明人間扱いをされて黙っていられるほど木虎も穏やかな性分ではない。あの!と声をあらげた。
「何か」
「いえ、私が見えてないようでしたのでつい」
「見えてるから出ていくんだよ。『失礼しました』って言ったでしょ」
何かを言うべく大きく息を吸った木虎は嵐山に肩を抑えられその隙に
は小さくお辞儀をして部屋を出た。
「誰ですかあの人!?」
「説明は後でする。充、ここじゃないとすると
はどこに行くだろう」
「諏訪隊ですかね。あそこは笹森以外全員面識がありますし」
「意外と影浦隊かもッスよぉ。同年代の二人とは仲がいいみたいだし、絵馬君はあまり気にならなそう」
おいてけぼり状態の木虎を宥めながら四人はあれこれと意見を述べた。何かあったに違いない
を放ってはおけない親切心が、いまだに
の数少ない居場所になっている所以だろう。
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